究極の贅沢

 

私は 南米のエクアドル人です

日本に住んで 五年めになります

今年から 毎週 地域の公立中学校に行って

グローバルスタディの授業をしています

行くたびに日本の公立中学校の教育の

幅の広さとレベルの高さに驚いています

そして この高度な教育を莫大な税金を使って

すべての子どもに無償で提供している日本は

どれほど教育を大切にする国なんだろう

日本の子どもは なんて恵まれているのだろう

心の底から そう思わずにはいられません

私の母国では 高度な教育を受けられるのは

ほんのひと握りの「金持ちの子ども」だけです

貧しい子ども達は満足な教育を受けることもなく

食べていくための「労働」に明け暮れています

たぶん 日本の中学生は

なんでこんな「知らなくても全然困らないこと」を

覚えなくちゃならないんだろうと

日々 思いながら勉強していることでしょう

今 食べていくのに必要じゃない「知識」の習得は

生活にゆとりがある人間だけにしかできない

いわば「究極の贅沢」です

私の母国のような 貧富の差の激しい国では

ほんのひと握りの金持ちの子ども限定のその贅沢が

日本では すべての子ども達の当然の権利なのです

高校や大学の奨学金制度も充実しています

どんなに貧しい家の子でも 本人さえ努力すれば

科学者にも 弁護士にもなれるのです

これほど教育を大切にする国で生きている

あなた達の未来は 希望にあふれています