私はフランス人です

 

私はフランス人です

日本に移り住んで もう二十五年になります

私が感じる 日本のもっともおかしな点は

学校が原因で自殺する子どもが

学校に行かなければ死なずにすんだ子どもが

昔も今も 後を絶たないことです

だって 学校なんて会社といっしょで

いくらでも 何度でも 変えられるものでしょう?

肌や瞳の色や 国籍や家族とちがって

自分で選べるものでしょう?

死んだほうがマシと思うほどつらい学校に

通い続けなければいけない理由なんて

どこにもないでしょう?

生きることと 学校へ行くことと

どっちが優先されるかなんて

わかりきっていることでしょう?

今の学校がそんなにつらいなら

さっさと辞めておしまいなさい

それは逃げるのではなく 場所の変更です

それは負けるのではなく 新たな挑戦です

学校なんて 星の数ほどあるんだから

ネットであれこれ情報収集して

おもしろそうな学校を探しましょう

あなたの親は あなたが死んでしまうのと

あなたが 別の学校に通い始めるのと

どっちがいいかくらい

そのくらい 考えなくてもわかるでしょう?

学校自体が どうしても嫌なら

行かなくたっていいと思いますよ

ネットも通信も 塾や家庭教師もあるし

勉強できる場所は学校だけじゃないですから

勉強自体が嫌なら 働きなさい

ロボットのように 労働に明け暮れるうちに

自然と なにか学びたくなってきますから

学校は 子どもの幸せな未来のためにあるのです

なのに 日本では学校によって痛めつけられ

未来を奪われてしまう子どもが後を絶たない

そのことが私には どうにも我慢ならないのです

それは 私がフランス人だからでしょうか

多くの日本人は 平気なのでしょうか

もう 慣れてしまっているのでしょうか

学校が原因で 子どもが死んでいくことに